岸和田市長不信任案を可決

2025年2月17日に開かれた岸和田市議会において、「永野耕平岸和田市長に対する不信任決議」が賛成全員で可決されました。これにより市長は失職し、公職選挙法の規定により、50日以内に市長選挙が行われることとなりました。市議会議員選挙のすぐ後に、今度は市長選挙、本当に市民にとっては迷惑な話ですね。
なお、「賛成全員で不信任決議を可決」と聞いて、あれ?と思った方もいらっしゃるのではないでしょうか。そうです。直前に行われた市議会議員選挙では、永野市長の奥様が立候補して当選していらっしゃいます。当然、奥様は不信任案には反対ではないの?と、私も疑問に思ったのですが、奥様は市長の配偶者ですから、市長の一身上のことに関する議会の採決には加われず、採決が行われる間は議場の外へ出ていなければならないんですね。
これは、一般的には「除斥」と言われますが、地方自治法で次のように規定されています。
地方自治法第117条 普通地方公共団体の議会の議長及び議員は、自己若しくは父母、祖父母、配偶者、子、孫若しくは兄弟姉妹の一身上に関する事件又は自己若しくはこれらの者の従事する業務に直接の利害関係のある事件については、その議事に参与することができない。但し、議会の同意があつたときは、会議に出席し、発言することができる。
ということで、市長の奥様が退場して、残った議員全員が賛成したので「賛成全員」となるわけです。この場合、議場にいる者だけが採決権を持っていますので、議場にいる者が全員賛成したら、議場外に反対の議員がいても、採決結果は「賛成全員」となります。
出直し市長選挙に再び永野氏が立候補して当選すると……これまたややこしいことになりますね。